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GNU Hurd : ウィキペディア日本語版
GNU Hurd[ぐにゅー はーど]

GNU Hurd(グニュー ハード)は、GNUプロジェクトによって開発中の、GNU Mach上で動作しオペレーティングシステム (OS) の機能を提供するサーバUNIXで言うデーモン〕群。
Hurdは、「Hird of Unix Replacing Daemons.」の頭文字であり、さらにHirdは、「Hurd of Interfaces Representing Depth.」の頭文字である。また、「herd of gnus」(ヌーの群れ)とも掛けている。
勘違いされることが多いが、厳密な意味ではHurdはカーネルではなく、マイクロカーネルであるMachと、その上で動くサーバ群であるHurdの組合せによって一般的なカーネルのサービスを提供する。
== 概要 ==
リチャード・ストールマンが提唱し、1990年から開発が始まった〔現在ストールマン自身は開発に加わっていない〕。UNIX代替品の開発を目標とするGNUプロジェクトにとって、カーネルに相当するHurd(及びMach)の開発は最重要課題とも言えるが、その開発スピードは遅く、2011年現在でも正式版のリリースには至っていない。また、Hurdを採用したディストリビューションとして、Debianによる開発版が存在するが、これについても公式版のリリース時期は未定である。
開発の遅れにより、UNIX互換のフリーなカーネルとしては、GNUプロジェクトによるものではないLinuxデファクトスタンダードとなっている。Linuxとの開発スピードの違いは、伽藍方式バザール方式の違いによるとも言われるが、ストールマン自身は、開発の遅れはマイクロカーネルのデバッグが予想以上に難しかったためで、Hurdに比べLinuxが早く開発できた理由はLinuxがモノリシックカーネルであることによるとし、自分の戦略的なミスであったと述べている〔ed. Joshua Gay, ''Free Software, Free Society: Selected Essays of Richard Stallman'', Boston: GNU Press, 2002.〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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